平屋は本当に高いのか?中庭のある平屋で実現するコストを抑えた家づくり
平屋は本当に高い?そのイメージの正体
建築費が割高になりやすい理由
「平屋は高い」というイメージは、住宅購入を検討している多くの方が一度は抱く印象かもしれません。実際、2階建てと比較して平屋の建築費が割高になるケースは少なくありません。その理由の一つが、基礎と屋根の面積の違いです。
2階建てであれば、同じ延床面積でも1階部分と2階部分に分けることで、基礎と屋根の面積は抑えられます。一方、平屋はワンフロアにすべての空間を配置するため、必然的に基礎と屋根の面積が広くなり、建築資材の使用量や工事費が増加する傾向にあります。
また、構造上、壁量や断熱材の使用範囲も広がるため、コスト増に繋がる要素が積み重なりやすいのです。
土地・外構・南向き…コストを押し上げる要因
平屋を建てるには、ある程度の広さの土地が必要です。2階建てであれば敷地を縦に活かせますが、平屋は横に広がる設計となるため、同じ間取りでもより広い土地を必要とします。
加えて、「日当たりの良い家を建てたい」と考える方は、南向きの土地を選ぶ傾向があります。南向きの土地は需要が高いため、他の方角より価格が高くなることが一般的です。
さらに、外構面積が増えることで、フェンスや門柱、アプローチ、植栽などの外構費用がかさむという点も見逃せません。これらの要素が重なり、平屋は高いというイメージが定着してしまっているのです。
コストを抑えた平屋を実現する「中庭」という選択
中庭で土地をコンパクトに使える理由
一見、平屋には広い土地が必須と思われがちですが、中庭を取り入れる設計によってその考えは大きく変わります。
中庭のある平屋では、建物の中心から採光や通風を確保することができるため、周囲に余白を取らずとも快適な住環境をつくることが可能です。これにより、南向きにこだわらなくても明るく風通しの良い住まいが実現でき、比較的安価な東向きや北向きの土地でも理想の住まいをつくることができます。
また、敷地形状を柔軟に活用できるため、狭小地や変形地でも計画が立てやすく、土地選びの選択肢が広がるというメリットもあります。
外構工事費が抑えられるメカニズム
中庭を取り入れることで、外周部に大きな窓を設ける必要がなくなり、プライバシーを守りつつ採光や風を取り込めるようになります。その結果、外からの視線を遮るための高価なフェンスや目隠し植栽などの外構工事が不要になるケースも多く、外構費用を大幅に削減できます。
また、外構デザインの自由度も高まり、コストをかけずに美しく整った外観をつくることができます。中庭によって外構工事の必要性自体を見直すことができるのです。
建築費も下げられる間取りの工夫とは?
一見、中庭を設けると施工面積が増えてコストが上がりそうに感じるかもしれませんが、合理的な間取り設計によって建築費を抑えることも可能です。
たとえば、中庭を中心に回遊動線を構成すれば、廊下のような移動のためだけのスペースを減らすことができます。また、自然光を効率的に取り入れることで照明や空調の省エネ設計にもつながり、長期的なコスト削減にも寄与します。
加えて、中庭の効果でカーテンやシャッターなどの設備を最小限にできるため、細かい住宅設備費も抑えられるのです。
中庭のない平屋はどうして高くなるのか
日当たり確保のために余白が必要になる
中庭のない平屋では、採光を確保するために建物の外周に大きな空間を設ける必要があります。特に、南側にリビングや居室を配置しようとすると、その前に十分な距離を空けなければなりません。
この余白のために、土地面積が増える=土地費用が高くなるという構図が生まれます。さらに、配置に制限が出ることで、間取りの自由度が下がるというデメリットもあります。
外構工事が増えるとコストも膨らむ
広くなった外周部には、視線や防犯の対策として目隠しフェンスや高木の植栽が必要となるケースが多くあります。また、建物から道路までの距離が長くなることで、アプローチや舗装、門柱などの施工範囲も増えることになります。
このように、外構工事の面積と内容が増えることで、トータルで100万円単位の追加費用が発生することも珍しくありません。
カーテン・シャッターの費用も積み重なる
採光を外周部の窓で確保する設計では、当然ながらカーテンやシャッターの設置も必要になります。大きな掃き出し窓には高性能のシャッターをつけたいというニーズもあり、それらが1ヶ所あたり数万円〜十数万円の追加コストに繋がります。
また、プライバシーの確保や西日対策のために二重カーテンや遮光カーテンなどの設備投資も必要になり、意外と見落としがちな費用として家計を圧迫する要因となり得ます。
まとめ|あなたはどちらの平屋を選びますか?
「高くなる平屋」と「高くならない平屋」の分かれ道
平屋は一概に「高い」「贅沢な住宅」と決めつけられるものではありません。中庭を取り入れた設計や間取りの工夫によって、むしろコストパフォーマンスに優れた住まいを実現することができるのです。
ポイントは、間取り設計・土地選び・外構計画をトータルで考えること。表面的な価格だけでなく、「本当に暮らしやすく、将来的にも安心して住めるかどうか」を基準に判断することが大切です。
将来まで見据えたコストバランスを考えよう
子育て世代にとって、家は「今」だけでなく「未来」も視野に入れた大きな投資です。将来のメンテナンス性、家族の変化への対応力、そして日々の生活コストを抑えられるかどうか——これらすべてを考慮したうえでの「賢い家づくり」が求められています。
中庭のある平屋は、そのすべてをバランス良く叶える選択肢となり得ます。
【最後に】鹿児島で中庭のある平屋を建てたいならご相談を
私たち創伸ホームクラフトでは、鹿児島の気候・敷地条件・暮らし方に合わせたコストを抑えた平屋づくりを数多く手がけてきました。
中庭を活かした間取り、外構費を抑える工夫、将来を見据えた設備選びなど、「高くない平屋」を実現するノウハウがここにあります。
家づくりで後悔したくない方は、まずはお気軽にご相談ください。