固定金利か変動金利|建築費用の高騰対策の方法

こんにちは。

相塲工務店の相塲です。

 

弊社は鹿児島市で、注文住宅、リフォームを展開しております。

 

自然素材はもちろん、高性能住宅や、設計の工夫で住んだ後を大事にした家づくりを皆様にご提供しています。

 

今回の記事は以下のような方に向けて書いています。

 

・新築住宅が欲しい

・建築費用の高騰が気になる

・住宅ローン金利について知りたい

 

これらの方は、是非今回の記事をお読みください。

 

1 固定金利と変動金利

(1) 固定金利

固定金利は、「一定期間金利が変わらない」「毎月の返済額が安定している」という特徴があります。

これは住宅ローン契約時に決定された金利が、全期間または一定期間(例えば10年固定など)変わらないということです。住宅ローンの毎月の返済額が一定であり、将来的な返済計画が立てやすいというのが、固定金利の特徴です。

 

住宅ローン金利の上昇リスクを回避できるというメリットはあるものの、住宅ローン金利の低下の恩恵を得ることができないというデメリットが固定金利にはあります。

 

(2) 変動金利

一方の変動金利が、「住宅ローン金利が一定期間ごとに見直される」「返済額が変動する可能性がある」という特徴がります。

 

例えば、半年ごとや1年ごとに市場金利に基づいて金利が見直されたり、金利の見直しによって、将来的に返済額が増減する可能性があるということです。

 

変動金利は、固定金利とは反対に金利低下の恩恵を受けやすいというメリットがあるが、金利上昇のリスクを抱えることになるデメリットもあります。

 

住宅を購入する際に、住宅ローンを契約せずに、現金で購入されるケースは稀だと思います。

 

ですので、住宅ローンの固定金利や変動金利についての特徴は抑えておくようにしましょう。

 

2 建築費用の高騰と固定金利・変動金利

例えば、現在は2、3年前に比べて約500万円ほど建築費が上がっています。

 

そうなれば建築費用が上がった分だけ自己資金を入れない限り、単純に毎月の住宅ローン返済にその負担がのしかかってきます。

 

仮に固定金利にて35年返済で考えると、100万円ごとに3000円弱返済負担が増えるので、この上昇分を全てローンで賄うとしたら「15,000円弱」も負担が上がってしまうということですね。

 

現状、物価は上がるけれど、賃金が追いついていませんので、この負担増を少しでも和らげるために、固定金利に比べて金利が安い変動金利を選ぼうとしている方が多くいらっしゃるのではないかと思います。

 

変動金利は固定金利に比べて銀行に支払う手数料も少なく、その分、家に予算を回せるというメリットもありますしね。

 

もちろん変動金利を選んだとて、変動金利の最大のリスクである「金利の上昇」に直面し、急激に返済負担が上がるということは今の段階では考えにくいです。

 

ですので、少しでも金利を低くし返済負担を下げるのも一つの手ではあるのですが、とはいえ変動金利に比べて高いと言われている固定金利も現時点ではべらぼうに高いわけではありません。

 

なので、収入に不安がある方なんかは、手堅く固定金利を選んでおいてもいいのではないかと個人的には思っていたりします。

 

では、仮に本コラムをお読みのあなた、がどちらかというと「固定金利を選びたい」とお考えだとしたら、一体どのように資金計画を立てればいいのでしょうか?

 

3 資金計画の流れについて

家づくりを始める際に、必ず資金計画を行います。

 

その資金計画について簡単に解説しておきます。

 

(1)資金計画について

家づくりの資金計画は、住宅を購入または建築する際に非常に重要なステップとなります。以下に、家づくりの資金計画の主要なステップとポイントを解説します。

 

  1. 予算の設定

「自己資金の把握」

貯蓄額の確認・流動資産の確認を行います。

まず、自分の貯蓄額を確認します。これが家づくりの初期費用や頭金に使える金額となります。

 

「借入可能額の確認」

住宅ローンの利用・返済計画の立案

銀行や金融機関で借入可能額を事前に確認します。収入や勤続年数、信用情報などが考慮されます。

予算の設定ステップではこれらを行います。

 

  1. 費用の見積もり

この後費用の見積もりステップに移ります。

 

本体工事費・付帯工事費・諸費用が家づくりかかる費用です。

 

本体工事費は建物の工事費のことで、設計、建築、設備など、家の建築に直接かかる費用を指します。

 

付帯工事費は、土地の整地費用や外構工事費などです。これは土地を整えるための工事費用や、庭や駐車場、フェンスなどの外構にかかる費用を指します。

諸費用とは、登記費用・税金・引っ越し費用・家具・家電購入費用などのことです。

 

不動産登記にかかる費用や、不動産取得税、固定資産税などの税金も諸費用に含まれます。

 

また、新居への引っ越しにかかる費用や、新居に必要な家具や家電の購入費用も含まれます。

 

3. 資金調達の計画

このステップで、住宅ローンの選択に移ります。

住宅ローンの選択で「固定金利」か「変動金利」を選択し、「住宅ローンの期間」も決定します。

 

その他、補助金、助成金の活用や保険の加入、支出の確認などはありますが、資金計画の大きな流れは上記のステップで進みます。

4 固定金利を選びたい場合の資金計画

住宅ローン金利は「複利」で計算されます。そのため住宅ローンの返済期間が長くなればなるほど、支払い利息が雪だるま式に膨らんでいきます。

 

ですので、セオリー通りに考えると期間を長くするなんてことはもっての外の行為であり、むしろ頭金をたくさんいれ、積極的に繰上げ返済を行うことで、なるべく住宅ローンの返済期間を短くすべきです。

 

しかし、そうは言っても増えるどころか減っていっている賃金の現状を考えると、毎月の負担が上がってしまうのは、それこそ「貯金」をする余裕すら奪ってしまうことになります。

 

そして「貯金」出来る余力がなくなれば、「長期積立投資」を行うことすら出来なくなってしまいます。

 

(1)複利の効果を活かす

借入金額にもよりますが仮に、返済期間を5年延ばすと返済負担が約1万円ほど軽減されます。

 

また、住宅ローン金利の中には掛け捨ての生命保険料が含まれており、返済期間が長くなるということはこの保証期間も長くなるということになります。

 

もしものことが起こった時も、家族に「住む場所」というかけがえのない資産を残してあげることが出来るので、家を建てた段階で現在加入している生命保険を全て見直してもいいと思います。

 

そして、この浮いたお金を先程の返済期間を長くしたことによって浮いたお金と共に「長期積立投資」に回してください。

いや、回し続けてください。

 

なぜ、そうして欲しいかについては、「複利」の効果を活かして欲しいからです。

出来るだけ期間を長くすることによって、お金を雪だるま式に増やすという効果を、です。

 

「長期積立投資」があなたにもたらす利回りは、間違いなく住宅ローン金利よりもはるかに高いからです。

 

つまり、1%前後の住宅ローン利息を必死に圧縮するよりもその数倍以上の利回りが期待出来る「長期積立投資」にお金を回した方が、圧倒的に手元に残るお金が増える可能性が高いということです。

 

長期積立投資について関連する記事はこちらですので、一度お読みください。

関連記事:

長期積立投資を住宅購入者こそ始めるべき!資金計画の前に行うべき3つのこと

 

5 建築費用の高騰対策は長期積立投資

ここまででも述べてきた通り、皆様は建築費用が高騰し住宅の金額が上がっている、物価高騰、しかし賃金は横ばいで金利上昇という社会情勢の中家づくりを進められます。

 

こういう社会情勢だからこそ、固定金利で住宅ローンを選択したいとお考えの方も多くおられます。

 

しかしやはり固定金利は、金利が元々高く負担額も多くのしかかってしまいます。

 

その解決策が、長期積立投資です。

 

1%くらいの住宅ローン金利以上に、長期積立投資で5〜7%の利回りを得る方がよっぽど合理的な考え方と言えるのではないでしょうか。

 

一度上がってしまった建築費用は、なかなか下がることは考えられません。

 

であれば、早い段階から長期積立投資に取り組むのが良い選択と呼べるでしょう。

 

そのタイミングが「家づくりのタイミング」です。

 

6 まとめ

いかがでしたか。

 

今回は住宅ローンの固定金利と変動金利についてや、固定金利を選ぶ際に同時に取り組むべき長期積立投資について触れてきました。

 

これから家づくりを進める方や、固定金利を選びたいなとお考えの方には、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

先が読めない世の中だからこそ、今できることを考えるのが必要です。

 

我々工務店は、家を建てることの前にお施主様の資金計画を通して、「住んだ後のこと」も一緒に考えていきます。

 

住宅ローンの固定金利や変動金利、返済額などにお悩みの方はお気軽にお問い合わせくだされば幸いです。

 

それでは。