2階建ての間取りの決め方|必要な広さや土地面積を具体的に解説
鹿児島市で新築住宅の購入を検討中の子育て世代の皆様へ、2階建て住宅の間取りや必要な広さ、土地面積について詳しく解説します。
家族構成やライフスタイルに合わせた最適なプランニングの参考にしてください。
2階建ての間取りを決める前に知っておくべきポイント
2階建てと平屋の違い|間取りの特徴を理解しよう
2階建て住宅と平屋住宅は、それぞれ異なる特徴を持っています。2階建ては、限られた土地面積でも延床面積を確保しやすく、プライバシーの確保や眺望の良さが魅力です。
一方、平屋は階段が不要で移動が楽なため、小さなお子様や高齢者がいる家庭に適しています。しかし、同じ延床面積を確保するには広い土地が必要となります。
2階建ての間取りを決める際に考慮すべきこと
階段の配置とスペース
2階建て住宅では、階段の配置が生活動線や空間効率に大きく影響します。
リビング階段は家族のコミュニケーションを促進しますが、冷暖房効率やプライバシーの面で注意が必要です。階段自体は約2帖(約3.3㎡)のスペースを占めるため、配置場所を慎重に検討しましょう。
1階と2階の部屋のバランス
1階にはリビング・ダイニング・キッチン(LDK)や水回り、主寝室を配置し、2階には子供部屋や予備室を設けるケースが一般的です。家族構成や将来的なライフスタイルの変化を考慮し、各階の部屋配置をバランスよく計画することが重要です。
廊下の広さと配置
廊下は移動のためのスペースですが、広すぎると居住空間が狭くなり、狭すぎると動線が悪くなります。一般的には幅90cm程度が適切とされています。また、廊下を最小限に抑える間取り設計も有効です。
2階建ての必要な広さはどれくらい?間取り別に解説
玄関と玄関収納の適切な広さとは?
玄関は家の顔ともいえる場所で、適切な広さと収納が求められます。一般的には2帖(約3.3㎡)が標準的で、広めを希望する場合は3帖(約4.9㎡)程度が目安です。
玄関収納(シューズクローク)は、靴だけを収納するなら1帖(約1.65㎡)、アウトドア用品やベビーカーなども収納する場合は2~3帖(約3.3~4.9㎡)を確保すると良いでしょう。
リビング・ダイニング・キッチン(LDK)の広さの目安
LDKは家族が集う中心的な空間です。広さの目安は家族の人数やライフスタイルによって異なりますが、以下の要素が影響します。
リビング階段の有無で変わる間取り
リビングに階段を設置する場合、階段スペースとして約2帖(約3.3㎡)が必要です。そのため、リビング階段を採用する場合は、LDK全体で18帖(約29.7㎡)以上を確保するとゆとりが生まれます。
リビング階段を設置しない場合は、16帖(約26.4㎡)程度でも快適な空間を作ることが可能です。
ダイニングテーブルの配置による違い
キッチンの前にダイニングテーブルを配置する「キッチン前ダイニング」の場合、スペースを有効に使えるため、LDK全体で16帖(約26.4㎡)程度でも十分です。
一方、キッチンの横にダイニングを配置する「キッチン横ダイニング」の場合は、動線を考慮して18帖(約29.7㎡)以上を目安にすると良いでしょう。
水回り(トイレ・洗面・浴室・脱衣室)の適切な広さ
水回りは生活の快適性に直結する重要なスペースです。各設備の適切な広さを見ていきましょう。
1階と2階で異なる水回りの考え方
1階には主な水回り設備(浴室、脱衣室、洗面所、トイレ)を配置するのが一般的です。2階に関しては、家族構成やライフスタイルによってトイレや洗面台を設置すると便利です。
特に、2階に寝室や子供部屋を配置する場合、夜間の利便性を考慮して2階にもトイレを設けることを検討しましょう。
トイレや洗面の配置とスペースの取り方
トイレは1帖(約1.65㎡)が標準的な広さで、ゆとりを持たせたい場合は 1.25~1.5帖(約2.06~2.48㎡) を確保するとよいでしょう。
洗面所は 標準サイズで1帖(約1.65㎡) 、2ボウルを設置する場合や広めを希望する場合は 2帖(約3.3㎡) を目安にすると快適です。
脱衣室の広さの目安
- 室内干しをする場合 → 3帖(約4.95㎡)
- 外干しまたは乾燥機派の場合 → 2帖(約3.3㎡)
浴室の広さの目安
- 標準的なサイズ → 1坪(約3.3㎡)
- 広めがいい場合 → 1.25坪(約4.13㎡)
2階建ての部屋の配置と広さの決め方
1階と2階にどの部屋を配置するかが家の大きさを左右する
2階建てでは 1階にどれだけの部屋を配置するか によって、家全体の広さや必要な土地面積が大きく変わります。
例えば、1階に子供部屋を作り、2階は寝室のみ にすれば、2階の廊下やトイレが不要になるため、2階の床面積を抑えることが可能です。
一方で、子供部屋も寝室も2階に配置する場合 は、2階にトイレや廊下のスペースが必要となり、家全体の延床面積が増えます。
子供部屋の広さはどう決める?人数別の最適サイズ
お子さんが2人の場合
- 最低限の広さでOK → 4.5帖 × 2部屋
- ゆとりを持たせたい場合 → 6帖 × 2部屋
お子さんが3人以上の場合
- コストを抑えるなら → 4.5帖 × 2部屋(上の子が独立後に下の子が使うことを想定)
- それぞれ個室を与えるなら → 3.75帖~4.5帖 × 3部屋
お子さんの年齢差が大きい場合は、子供が独立した後の活用方法も考えて 部屋数を調整する のがポイントです。
寝室の広さはどれくらい必要?ベッドサイズで考える
寝室の広さを決める際は、 何をどのように配置するか を考慮します。
- 最低限の広さ(寝るだけの空間) → シングルベッド2台 or クイーンベッド1台で4.5~6帖
- セミダブル2台の場合 → 6帖
- ダブルベッド2台を置く場合 → 6~7.5帖
- ゆったり過ごしたい場合 → +3帖を目安に広くする
2階の廊下の広さの目安|部屋数との関係
2階にどれだけ部屋を配置するかによって、 必要な廊下の広さ も変わります。
- 部屋が3~4室ある場合 → 3~4帖
- 部屋が2室+トイレがある場合 → 2帖
- 部屋が1室のみ → 0.5帖~なし
2階建ての家に必要な土地の広さを計算しよう
中庭の有無で必要な土地面積が変わる理由
2階建ての場合でも、 中庭を作るかどうか で土地の必要面積が変わります。
中庭がない場合、隣接する建物からの採光を確保するために余白を設ける必要がある ため、より広い土地が必要になります。
一方、中庭があると 採光を確保しつつ敷地の有効活用ができる ため、比較的コンパクトな土地でも設計可能です。
「中庭あり」と「中庭なし」のケースで比較してみる
例①:中庭あり+1階に子供部屋を配置する場合
- 1階の面積 → 24.5坪
- 駐車場(3台分) → 13.5坪
- 建物周囲の余白 → 10坪
- 必要な土地面積 → 48坪
例②:中庭なし+子供部屋・寝室を2階に配置する場合
- 1階の面積 → 17.5坪
- 駐車場(3台分) → 13.5坪
- 建物周囲の余白 → 10坪
- 採光のための余白 → 20坪
- 必要な土地面積 → 61坪
このように、 間取りの違いだけで必要な土地面積に約13坪の差 が生まれます。
駐車スペースの確保も忘れずに!必要な広さの計算方法
駐車場の広さは 1台あたり約4.5坪(約15㎡) が目安です。
3台分の駐車スペースを確保する場合 は、 4.5坪 × 3台 = 13.5坪(約45㎡) が必要になります。
2階建ての家づくりを成功させるためのポイント
間取りだけでなく、土地や外構のコストも考慮しよう
間取りを決める際には 土地の形状や価格、外構費用も考慮すること が大切です。
例えば、 必要な土地面積が13坪違うだけで、坪単価が20万円の場合260万円の差 になります。
さらに、 中庭の有無で外構工事費が100万円以上変わる こともあるため、 トータルのコストで判断する ことが重要です。
家の総コストを抑えるために知っておくべきこと
家のコストは 「建物」「土地」「外構」の3つの要素 で決まります。
- 家の広さが変わると 建築コスト が変わる
- 土地の広さが変わると 土地購入費 が変わる
- 外構の規模が変わると 外構費用 が変わる
この3つの要素をトータルで考え、 どこに予算をかけるべきかを事前に決めておくこと が成功のポイントです。
「2階建ての家」は先入観を捨てて柔軟に考えることが大切
「中庭があると高くなる」「1階に子供部屋を作るのは不便」などの 先入観を持たず、柔軟にプランを考えること が理想の家づくりの鍵です。
家族構成やライフスタイルに合わせた最適な間取りを選ぶことが、快適な住まいにつながります。
まとめ
2階建ての間取りを決める際には、 家の広さ・部屋の配置・土地の広さ・コストバランス を総合的に考えることが大切です。
この記事を参考に、ご自身に合った間取りを検討してみてください!