住宅コストを上げずに、収納力は上げる?そのための基礎知識を解説

こんにちは。

相塲工務店の相塲です。

 

弊社は鹿児島市で、注文住宅、リフォームを展開しております。

 

自然素材はもちろん、高性能住宅や、設計の工夫で住んだ後を大事にした家づくりを皆様にご提供しています。

 

今回の記事は以下のような方に向けて書いています。

 

・新築住宅が欲しい

・平屋か2階建てで迷っている

・平屋について知りたい

 

これらの方は、是非今回の記事をお読みください。

 

1 はじめに

前回、家のコストを抑えるためにはなるべく広くつくりたいと思っているLDK(リビングダイニングキッチン)とて無闇矢鱈に広げようとせず「適切な広さ」にすべきだというお話をさせていただきました。

 

まだ前回のコラムをお読みでない方は、こちらからお読みください。

前回のコラム:

【住宅コストを下げる】部屋の適正な広さを知ることが大切

 

 

なるべく多くの欲しいと声をよくお聞きする「収納」も、つくればつくるほど住宅コストとして跳ね返ってくるため、適切なつくり方を知る必要があります。

 

「人は余白があればそこを埋めたくなる」という性質を持っているので、収納をつくればつくるほどさらにモノが増えて余計に片付けにくくなるかもしれませんしね。

 

そんなわけで今回は、住宅コストと機能性のバランスが取れた収納をつくるために知っておいていただきたい2つのコトについてお伝えしていきたいと思います。

 

いずれも住宅コストを上げずに、収納力をアップさせるための基礎知識なのでぜひ最後までお付き合いください。

 

 2 住宅コストを上げずに収納力を上げる基礎知識

住宅コストを上げずに、収納力だけを上げるためには、「床面積」を増やさず「壁面積」だけを増やすようにしなければいけません。

 

例えば、一般的に収納の奥行きは91cmでつくられることが多いです。

 

しかし、生活の中心となるLDK付近にはこんなに奥行きが深い収納は必要ありません。

 

リビングにせよ、ダイニングにせよ、キッチンにせよ、細々としたものが多いし、昔に比べて全てのものが薄型化しているからです。

 

つまり、本来LDK付近には、持ち物をより管理しやすくするために「奥行きの浅い収納」をつくるべきなのです。

 

(1) 奥行きのある収納を作った結果はどうなるのか

では、昔ながらの奥行きが深い収納ばかりにとらわれて、実際につくってしまった場合、一体どうなるのでしょうか?

 

間違いなく手前に出来る余白に、何か別の物を置いてしまうことになります。

 

その結果、奥にあるものが取り出しにくくなるか、あるいは奥に置いてあるものが何なのかもスッカリ忘れてしまうのではないでしょうか。

 

そんなわけで弊社では、「床面積」を増やすよりも「壁面積」を増やすよう意識しているというわけです。

 

先程の例で言うと、奥行きを半分にし、その代わりに横幅を2倍にすれば「床面積は同じのまま使える壁の量が2倍になる」という感じです。

 

これが住宅コスト上げずに収納力(機能性)だけ上げているという理屈です。

 

手前にモノが置けなくなるコトによって持ち物も圧倒的に管理しやすくなりますしね。

まずこれが1つ目の基礎知識です。

 

(2)通り抜け導線

収納で知っておいてもらいたい、もう1つの重要なことが、「通り抜け動線は収納力を低下させる」ということです。

 

理由は簡単で、

 

「通り抜ける=廊下が出来る」のではなく、「廊下が出来る=モノが置けなくなる」からです。

 

例えば、3帖のウォークインクローゼットをつくったとします。

 

この収納を通り抜けにせず、どん詰まりの収納にした場合、

 

合計約5.2m分の壁を利用することが出来ます。

 

仮に、この部屋を通り抜け出来るようにしたら使える壁の量が半分の「2.6m」まで減ってしまうことになります。

 

廊下をつくることによって、2方向の壁が使えなくなってしまうからです。

 

そしてその結果、いざ暮らし出してみると思っていたよりもモノが収まらず困ったという状況に陥ってしまいます。

 

そして、それでは片付かないからと結局、通り道にモノを置いてしまい通り抜け出来なくなってしまうなんてことも決して珍しい話ではありません。

 

そんなわけで、「収納」においてそこまで最短動線を追求する必要もないのではないかと思っている次第です。

 

これが2つ目の基礎知識です。

 

3 住宅コストを上げずに、収納力を上げられる平屋

ここまで、住宅コストを上げずに、収納力を上げられる基礎知識を解説してきました。

 

ここでは、住宅コストを上げずに、収納力を上げられる家をお伝えします。

 

それはズバリ「平屋」です。

 

これまでお伝えしてきたように、なくてもいい場所を削ることができれば、家はコンパクトになります。

 

収納の無駄を削ることのみならず、家の中の無駄を削っていく平屋にすることで、住宅コストを下げることが可能です。

 

とはいえ平屋って高いって言うけど・・

 

そうお考えの皆様は、ぜひ平屋に関してまとめたコラムをお読みください。

きっと平屋への見方も変わり、家づくりを根底から見直すことになるかもしれません。

関連記事:

 

 

収納の無駄を削ることで、収納力を上げる。

 

家の中の無駄を削ることで、住宅コストを上げすぎず、動線が短い平屋となる。

 

大事なポイントですので、押さえておいてください。

 

4 まとめ

いかがでしたか。

 

本日のコラムでは、「収納」について触れており、住宅コストを上げずに、収納力を上げる基礎知識を2つご紹介いたしました。

 

収納は単純に「床面積」を増やせば、収納力が上がるわけでもないということをご理解いただけたのではないでしょうか。

 

今回の「収納」に関しては、この記事を参考にしながら、実際の図面をみていただけたらとわかりやすいかと思います。

 

この基礎知識を理解出来れば、住宅コストを上げることなく、充分な分量の使いやすい収納をつくることが出来るはずですから。

 

それでは。