採光とは?住宅に必要な2種類の採光と間取りの関係

こんにちは。

相塲工務店の相塲です。

 

弊社は鹿児島市で、注文住宅、リフォームを展開しております。

自然素材はもちろん、高性能住宅や、設計の工夫で住んだ後を大事にした家づくりを皆様にご提供しています。

 

今回の記事は以下のような方に向けて書いています。

 

今回の記事は以下のような方に向けて書いています。

 

・新築住宅の購入を検討している

・明るい家にしたい

 

これらの方は、是非今回の記事をお読みください。

 

目次

1 採光とは

(1)建築基準法で定められる有効採光面積

2 採光での光の種類

3 住宅での採光の役割

4 採光における直射光だけに頼らない間取り

(1)全ての部屋に採光が必要なわけではない

5 多くの住宅で採光に失敗する理由

6 まとめ

 

1 採光とは

採光とは、住宅の室内に室外からの自然光を取り入れることを指します。

建築基準法では、人が暮らす部屋には、一定以上の自然光を取り入れることが義務付けられています。

 

(1)建築基準法で定められる有効採光面積

建築基準法では、居室に採光のための窓が必要であると定められています。

 

その窓の大きさは一定の基準を満たす必要があるわけですが、そのことを有効採光面積と呼びます。

 

住宅では、有効採光面積は居室の床面積の7分の1以上必要とされています。

 

2 採光での光の種類

光には「直射光」と「天空光」の2種類があります。

新築住宅を建てる際、多くの方が基本「直射光」だけで採光計画を考えようとしてしまうのですが、どんな天気の日でも安定した明るさを室内に届けるためには、「天空光」をふんだんに取り入れる必要があります。

 

理由は、大気層を通過して直接地上に届く「直射光」は、熱が高く、明るく眩しい上、天候に大きく左右されるからです。

 

 

・明るく眩し過ぎるとなる

・家の中に熱が入り過ぎる

 

と、それを遮るためにカーテンが必要になります。

 

このカーテンによって光が遮断されてしまい採光計画が大きく崩れることになるわけです。

 

直射光を主な採光手段にすれば、周囲から家の中が丸見えになることから、曇りや雨の日でもカーテンが開けられなくなり、よりいっそう暗い家になってしまいますしね。

 

そんなわけで、空気中の塵や水蒸気などで乱反射した光である「天空光」の存在を知っていただいた上で間取りの計画を立てることをオススメしています。

 

3 住宅での採光の役割

住宅において採光はどのような役割を担っているのでしょうか?

 

それは、部屋の中を明るくするという役割とは別に、光熱費などを削減する役割も担っていると考えられます。

 

それはエアコンをつける頻度や照明を使う頻度が減ることに起因するからです。

 

新築住宅を購入する際には、この採光についても念頭におきながら進めていく方が、住んだ後のことを考えた家づくりと言えるでしょう。

 

4 採光における直射光だけに頼らない間取り

では、ここからは「直射光」だけに頼らない間取りづくりを実行していただくために必要な知識についてお伝えしていきたいと思います。

 

ちなみに「直射光」信者を脱却し、天空光をふんだんに取り入れた住まいづくりさえ出来れば、付けるのが当たり前だと思われているカーテンが必要なくなります。

 

曇りの日はおろか、たとえ雨が降っているとしても、照明なしで過ごすことが出来るようになります。

 

 (1) 全ての部屋に採光が必要なわけではない

建売住宅の広告を見ると、「全室南向き日当たり良好」という文言がよく入っているのを見かけます。

 

もちろん建売住宅に限らず注文住宅でもそのようなお家がたくさん建っています。

 

しかし、ここでまず考えていただきたいことが、

 

「そもそも全ての居室を南向きでつくる必要があるのか?」

 

ということです。

 

例えば、寝室はどうでしょうか。

 

この寝室は陽が沈んでから、陽が上り始めるまでの間に使う部屋ではないでしょうか。

 

つまり、日当たりをそんなに重視する部屋ではないはずです。

 

続いて子供部屋はいかがでしょうか。

 

デスクワークをする時を想像してみてください。

 

朝から夕方まで厳しい日差しが差し込んでくる所で集中して仕事が出来るでしょうか?

 

難しいですよね。

 

ということは、子供たちだってそんな所で集中して勉強なんて出来ません。

 

きっと集中するために遮光カーテンを閉め切り、眩しい光線と熱い熱が入ってこないようにしつつ、照明で光の調整をすることになるでしょう。

 

この他、

 

・玄関

・玄関ホール、

・廊下

・階段スペース

 

なども明るくはしたいものの、かといってそれが「直射光」である必要は全くありませんよね。

 

一方「脱衣室」や「キッチン」などはどうでしょうか。

 

居住スペースを南向きでつくることで直射光が入ってきにくい場所に追いやられがちになっているのですが、本当にそれでいいのでしょうか?

 

光が差し込まない薄暗いキッチンで、天気の日なのに照明をつけながら料理をつくり、後片付けをする。

 

熱も入ってこなければ風通しも全然良くない寒くてジメジメとした脱衣室で着替えをし、洗濯物を干す。

 

こんな暮らしを手に入れたいなんて全く思いませんよね?

 

程よく日差しが差し込む明るく清々しいキッチンで料理をつくり、後片付けをしたい。

程よく日差しが差し込み、風通しも良い明るくカラッとした脱衣室で着替えをし、洗濯物を干したいですよね。

 

こうして考えてみると、

 

「なるほど。確かにそうかも。」

 

と思っていただけたと思いますが、残念なことに多くの住宅がこのような設計にはなっていません。

 

5 多くの住宅で採光に失敗する理由

では、なぜこのように説明されると採光について理解できるのに、多くの住宅の採光で失敗しているケースが溢れているのでしょうか?

 

その理由は「直射光」だけで採光計画を立ててしまったからです。

 

2種類あるはずの光のうち、直射光だけを考えてしまったことが原因です。

 

天空光という選択肢を持っていると、皆様が求められる明るい住宅に近づいていけるかと思います。

 

6 まとめ

いかがでしょうか。

 

本日は住宅における採光についてや、光の種類、採光に失敗する理由などを解説してきました。

 

新築住宅を購入する前、おそらくほとんどの方は「明るい家」をイメージし家づくりを勧められます。

 

しかし実際に新築住宅を購入し暮らし始めると、カーテンを閉じ、薄暗い部屋で過ごすことになります。

 

それは採光計画の時、直射光ばかり意識してしまったことが原因です。

 

この問題を解決するには「天空光」という手段と間取りを工夫する必要があります。

 

次回のコラムで、この部分に触れたいと思いますので、お楽しみいただければと思います。

 

では。