小さな総2階建てはコストが下がる?新築がすぐに汚くなる理由を解説
こんにちは。
相塲工務店の相塲です。
弊社は鹿児島市で、注文住宅、リフォームを展開しております。
自然素材はもちろん、高性能住宅や、設計の工夫で住んだ後を大事にした家づくりを皆様にご提供しています。
本コラムでは、弊社の家づくりについての考え方や、家づくりをお考えの皆様に”失敗しない”ための家づくりの考え方を知ってもらえたらと思います。
目次
1 新築価格の上昇
- 安く建てる総二階建て
- 住んだ後のことを考える
2 総2階建ては家事動線の天敵
3 コストと使いやすさの両立
1 新築価格の上昇
この3〜4年前から住宅の新築価格は上昇しています。
コロナ前に比べて現在は、同じ大きさで新築を建てようとした約4〜500万円は値上がりしてしまっています。
そんな中での家づくりは大変です。
予算を大幅に上げることなく家づくりを行うためには、家のサイズを小さくせざるを得ません。
とはいえ、家のサイズダウンはやり方を間違えてしまうと使いにくくなると同時に、やがて老後を迎えた時、大きな出費を招く恐れがあるので、間取りづくりを間違えないようにしなければいけません。
安く建てる総二階建て
例えば、割安に家を建てようと思ったら、1階と2階の大きさが同じいわゆる「総二階建て」にするのが一番手っ取り早く価格を下げれます。
「総二階建て」は建売住宅やハウスメーカーの企画住宅などに多いこの建て方です。
しかし、安く家を建てられはするものの、お子様が小さい家庭にとって最も使い勝手が悪く、家が散らかりやすくなってしまいます。
この「総二階建て」にする場合、寝室と子供部屋が99.99%、2階につくられることになります。
リビングダイニングの広さによっては1階に部屋をつくることはもちろん、いつも使うものや衣類をしまっておく収納すらつくることが出来ないからです。
住んだ後のことを考える
新築で家を購入する際のポイントは、住んだ後のことを考えることです。
例えばこの「総二階建て」で新築を建てた場合の住んだ後を想像してください。
・子供たちがいつも遊ぶ場所は一体どこでしょうか?
お母さんやお父さんの姿が見えない2階にある自分の部屋でしょうか。
おそらく違って、「親の姿が見える」リビングだと思われます。
・おもちゃを毎回片付けて、2階の自分の部屋に持っていきますか?
おそらくほとんどが、しないと思います。
遊んだら、遊びっぱなしで1階はおもちゃで溢れているはずです。
・ご主人や子供たちは、パジャマやいつも着る服をいちいち自分の部屋まで片付けに行ってくれるでしょうか。
こちらもおそらく、自分で持っていくことは少ないのではないでしょうか。
それほど期待出来ませんよね。
だって、どうせ毎日着るのならリビングのソファーやダイニングの椅子にでも
引っ掛けておく方が絶対に使い勝手いいですもんね。
以上のような理由から、小さな総二階建ての家は、リビングやダイニングが散らかりやすくなるというわけです。
それどころか散らかった状態が、常態化してしまい、新しい家がずっと散らかっている未来が待っているというわけです。
2 総2階建ては家事動線の天敵
総2階建ては、家事動線を考えると天敵です。
洗濯の動線は家の中で最も長い動線と言われます。
1階の端から2階の端まで、上下を行ったり来たりしないといけない複雑な流れになるためです。
これを原因とする片付けのやりにくさから、せっかくの新築が散らかりやすくなってしまいます。
また、1階に部屋も収納もないこのような住まいは、年齢とともに大変です。
今のことだけを考えると足腰も丈夫で、ちょっと使い勝手が悪いかな、ぐらいで済むかもしれません。
しかし歳をとり足腰が弱ってしまったとしたらとっても暮らしにくい家になります。
2階に上がるのが、億劫になってしまいますからね。
その結果、この住宅が抱える問題を解決するために1階に部屋と収納を増築せざるを得なくなり、再び数百万円という出費を余儀なくなれてしまいます。
大切な老後資金から捻出するか、あるいはその資金が貯まっていない場合は、リフォームローンを組むことによってです。
おそらくまだ住宅ローン返済が終わっていない状態で、です。
というわけで、もし仮に家を小さくし総2階建てにする場合は、住んだ後のことも考え、こういった問題にも配慮しなければなりません。
あらかじめ間取りを考えなければいけないというわけです。
3 コストと使いやすさの両立
総2階建てでは、住んだ後非常に住みづらくなりそうなのは、先程述べたとおりです。
では別の方法で新築を建てることを考えた場合をみてみましょう。
コストを抑えるために家の面積をカットしながら使いやすく無駄な出費が防げる家を建てるためには一体どのようにすれば良いでしょうか?
平屋という選択肢
新築住宅のコストを下げたいと考えた際、まず優先して考えるべきは「平屋」にすることです。
平屋にすれば階段も省けるため、建築面積を抑えることが出来ます。
また全ての部屋と収納が1階に集約されれば、多少、部屋や収納が小さくなっても別段支障がないからです。
ただし、平屋にすれば面積を小さく出来るものの、土地面積はそれなりに必要になってしまいます。
かなり家をコンパクトに出来るのであれば50坪あればいけますが、出来れば55坪は欲しいところですからね。
ゆえに、家のコストも抑えつつ土地や外構にかける費用も抑えるとなれば、「平屋」という選択肢ではなく、使いやすさと経済性を両立した2階建てにするのがベターかもしれません。
つまり、1階に子供部屋か寝室といつも使うものや衣類をしまう収納をつくっておくのがいいのではないかというわけですね。
この方法であれば、子供たちが小さいうちもリビングが散らかりにくくなるし、老後に増築をする必要もありませんしね。
2階に部屋を持っていった分だけ土地面積を小さく出来るので、土地代も削減出来るわけですしね。
というわけなので、これから土地を買って家を建てようとお考えの方は、こんな考え方もあるということをぜひ覚えておいていただけたらと思います。
それでは。