ローコスト住宅は建築コストは安いのか?プロの目から解説
こんにちは。
相塲工務店の相塲です。
弊社は鹿児島市で、注文住宅、リフォームを展開しております。
自然素材はもちろん、高性能住宅や、設計の工夫で住んだ後を大事にした家づくりを皆様にご提供しています。
今回の記事は以下のような方に向けて書いています。
・建築コストを下げたい
・ローコスト住宅に興味がある
・土地と外構費用を抑えたい
これらの方は、是非今回の記事をお読みください。
1 家づくりにかかるコストの上昇
これから家づくりを始めようとされるご家庭にとって頭を悩ませる問題が「建築資材価格の高騰」です。
鹿児島市で新築住宅の購入を検討されている方も悩まれております。
この建築資材価格の高騰によって、コロナ前に比べてずいぶんと建築コストが上がってしまいました。
また、それに加えて住宅性能の更なる強化や太陽光発電の設置、さらにInstagramの影響による商品のグレードアップなどによって銀行からの借入額がどんどん増えていっているのが現実です。
もちろん、住宅性能の強化と太陽光発電の設置は、長期的に見ると上がった建築コストを打ち消すどころかお釣りが返ってくるぐらい電気料金というランニングコストを削減してくれます。
とはいえ、目先だけで考えると返済負担は増えてしまうので少しでも家づくりにかかるイニシャルコスト(初期費用)を抑えるための工夫をしなければいけません。
今回は家づくりにかかるコストを落とすための方法についてお伝えしていきたいと思います。
2 建築コストを削減するには
建築コストを削減するためには、建築費を削減するだけでは難しく、土地と外構(庭の工事)にかかるコストをも削減する必要があります。
ここで難しいのが、ローコスト住宅の考え方に寄ってしまうと建築費は幾分抑えられるものの、その分土地や外構に莫大なコストが必要となり「総額で考えると」かえって高い買い物をする結果になってしまうということです。
大事になるのが、ローコストと似て非なる考え方を持って、建築コストを削減していく方法です。
3 ローコスト住宅で建築コストは削減できるのか?
ローコスト住宅とは、家のコストを最小限にするために施工面積が抑えられるような間取りの工夫をしているお家のことを指します。
家を真四角にするとか、総二階建てにするとか(1階と2階の面積が同じ家)、凸凹にならないよう間取りをつくるといった工夫ですね。
この結果、確かに建築コストは大なり小なり抑えることが出来ます。
しかし、こういった要素を取り入れたお家に共通していることが、「家の外周面だけにしか窓がつけられない」ということです。
これが結果として、土地や外構にかかるコストを大幅に跳ね上げてしまう原因となります。
(1)ローコスト住宅で土地代が高くなる理由
ローコスト住宅で家づくりをすると土地代が高くなる理由は以下です。
・南向きの土地を購入する必要がある
・隣家とのスペースがある土地を購入する必要がある
という点です。
基本、日当たりがいい土地でないと家の中が真っ暗になってしまうため、価格が最も割高に設定されている南向きの土地を買わないといけなくなるかと思います。
あるいは南向き以外の土地である場合、隣家との間に充分なスペースを確保しないといけないのでその分、余分に土地を買わないといけなくなるからです。
(2)ローコスト住宅では外構費用が高くなる理由
上記のような理由からローコスト住宅では土地にかかる費用が高くなってしまします。
そしてこの結果、外構工事までも高くなってしまいます。
例えば南向きの土地に「南向きに大きな窓」をつくってしまうと、外から家の中が丸見えになるため、目隠しや塀や植栽によって防がないといけなくなるからです。
また、丸見えの位置につくったウッドデッキを有効活用出来るようにするためには、ウッドデッキにまでも目隠しを設置しないといけなくなるからです。
その上、家の窓には目隠しのためのカーテンが必要になるし、防犯のことや、台風の時に備えてシャッターも必要になるので、相当なオプション追加工事がかかってしまいますしね。
つまり南向きの土地は、土地代が割高になるだけじゃなく、同時に外構工事代も割高になるということです。
何よりも、割安に抑えられたはずの建築コストまでも結果的に割高になり、
結果、家づくりのコストが最も上がってしまうというわけです。
4 意外と知られていない建築コストが高くなる理由
意外と知られていない家づくりの盲点なのですが、
みんなそろって日当たりがいい南向きの土地を探そうとする結果、南向きの土地に人気が集中します。
その結果、なかなか土地が見つからなくなるし、見つかったとしても値引きなんてしてもらえません。
人気の土地ということで、すぐに売れてしまうことから即決を迫られることになり、家づくりのペースが乱されてしまうという更なるデメリットを引き起こしかねません。
この部分は意外と知られていない裏話ですので、しっかりと押さえておいてください。
5 まとめ
本日はローコスト住宅は土地と外構にかかるコストが高くなる理由について解説してきました。
ローコスト住宅と聞くと建築コストが安いイメージはあります。
しかし家というものは、家にかかる費用と「家以外にかかる費用」を合わせて「総額」で高いか安いかを判断する必要があります。
ローコスト住宅は安い。
という理由だけで選んでしまうと、総額で判断した際に結果高くなってしまったということになりかねません。
ですので、今回の記事をお読みの鹿児島市で家づくりを進めたいご家族様は、ローコスト住宅が安いからといって飛び付かないように気をつけてください。
それでは。